野原しんのすけは永遠に生き続ける。

クレヨンしんちゃん:遺体は作者の臼井さんと確認―毎日新聞
痛いニュース(ノ∀`):「クレヨンしんちゃん」の作者・臼井儀人さん(51)死亡…荒船山で発見された遺体、身元確認


前回:クレヨンしんちゃんの作者、臼井儀人先生が失踪@旋風記


身元不明の遺体が見つかったと聞いたときから嫌な予感はしてたんですが何とも悲しい結末となってしまいました。
遺体発見現場の状況から察するに、足を滑らせてしまった事故ということなんでしょうか。
荒船山の写真を見ると切り立った崖のようなところですが、この場所は登山コースからかなり離れてるそうな。
臼井先生は自分の身を挺してまでこの場所に来て何を見たかったんでしょうか・・・。
もうクレヨンしんちゃんの新作が世に出ないと思うと本当に悲しいです。


今後気になるのは、現在放映中のアニメがどうなるのかということ。
もう17年も続く長寿番組なだけに、こういう形で終了してほしくないです。
私も幼稚園〜小学生時代はこのクレヨンしんちゃんを観て育ってきた世代なので、今の子供たちにもぜひ観てもらいたい。
クレヨンしんちゃんに対する批評の中で『子供に悪影響うんぬん』というのをいうのをよく耳にしますが、これは大人側のエゴだと常々思っていました。
なので本日の読売新聞の朝刊に掲載された、いしかわじゅん氏の『「大人」への挑戦19年 臼井儀人さん追悼』というコラムは本当に納得しましたし、また自分が幼いころ何故しんちゃんが好きだったのかという答えも得ました。

 子供たちには受けたのだが、実はPTAには、言葉遣いの悪さや大人を大人とも思わないしんちゃんの態度から、かなり評判の悪い作品ではあった。悪書として糾弾されたりもした。しかし、子供たちがしんちゃんをこれほど支持したのは、まさに大人たちが嫌うその点だったのだ。
 大人は、大人であるというだけで子供を支配する権利持っていると単純に信じている。なんの疑問も持たずに、往々にして子供を大人の論理で押さえつけようとする。それに敢然と反旗を翻し、挑戦したのが、しんちゃんだったのだ。既得権益にアグラをかいた鈍い大人たちへの、これは挑戦の漫画でもあったのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━コラムから一部抜粋


野原しんのすけは誰よりも自由だった。
何者にも縛られないその奔放さに憧れた。


大人の都合や論理に屈することなく、『自分らしさ』を一貫している野原しんのすけに無意識ながら憧れを抱いていたんでしょうね。
思い返してみればしんちゃんと同じ5歳ぐらいの時、しんちゃんの口調とかを真似ていた時期があったんですが、これも幼い私が無意識ながらに『こうありたい』と思った結果だったんだなと思います。
少し成長し小学校へ入るころにはしんちゃん自身への憧れというのは無くなってましたが、それでもおバカな毎日を過ごしているしんちゃんは大好きでした。
大好きなのは大人になった今も変わっていません。アニメの放映時間に家に居ることがあれば今でもちょくちょく観ます。
アニメが17年も続いたことを考えると、その時の子供だけじゃなく自分みたいな人たちにも愛されていた作品だったからなんじゃないかなーと思えてきます。


作者である臼井先生は亡くなられましたが、『漫画家は死んでも、その人の生んだキャラクターが代わりに生き続ける』という言葉もあります。
私達が忘れてしまわない限り、野原しんのすけは生き続けます。
またしんちゃんを想い続けることは、私達がクレヨンしんちゃんを世に生み出した臼井先生にできる唯一の報いになるのではないのかと思います。
クレヨンしんちゃんのおバカな世界が大好きでした。先生のご冥福をお祈りいたします。




あー、いろいろ書いてたら劇場版のしんちゃんが観たくなってきた。
後でヘンダーランドとブタのヒヅメとヤキニクロードをレンタルしてこよう。