ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 感想と考察(ネタバレあり)

 
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うう・・・・・・執筆途中で寝ちゃった・・・。
というわけで「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を観てきました。
誕生日ということでチケットをプレゼントしてくれたN! ありがとう!!
上の警告文はパンフレットの表紙の文字を改変させつつ拝借。


簡潔に、そして素直に感想を述べるとすれば、『面白かった!』の一言です。うん、ホントに凄かった。
稚拙ですけど、この言葉にいろんな意味がこもってたりいなかったり。
以下、大雑把な感想や考察。




改変部分で誰もがビックリしたと思うのは、キャラクターに関しての様々な変更ではないでしょうか。
それぞれのキャラごとに見ていきたいと思います。

  • レイ

「破」のレイは、シンジとゲンドウのギクシャクした関係を気にしたり、料理を覚えたいと言い出すなど、より感情が増したというか人間味が増した雰囲気が出てます。 今回の着地点は『綾波レイGOODエンド』ということですか? 最終章のエンディングでレイとシンジがキャッキャウフフしてるとこを想像してもいいですよね? つーかそれなんて育成けいk(ry

  • 新キャラ・マリ

想像していたよりもずっといいキャラでした。さっぱりとした性格で、エヴァに乗るとなかなか好戦的。作中において唯一悲壮感を漂わすことなくエヴァで戦えるキャラ、だそうです。しかし結局マリに関しては明かされた部分は少なく、マリの目的やら役割などは次回に持ち越し。何か「HELLSING」のリップヴァーンしかり、真綾が起用されると歌ってばかりいる気がする。あと山ちゃんもそうだけど英語超うめぇ。

  • アスカ

今回誰もが驚かされたキャラ。公開前に名前が『惣流・アスカ・ラングレー』から『式波・アスカ・ラングレー』変更されたところから始まり、3号機事件を経て「Q」の次回予告に至るまで驚きの連続でした。他にも差異を見つけるとすれば、加持さんLOVEじゃなくなったり、孤独を愛する女の子になってたり、お母さんのトラウマに悩まされる描写が一切無くなってたり。相変わらずツンデレだったり『あんたバカァ?』と言うなど根本的な部分では一緒でも、『惣流・アスカ・ラングレー』≠『式波・アスカ・ラングレー』なんだという制作者側の意思表示にも見えます。




前回の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」をTV版エヴァと比較すると、『だいたい一緒。でも所々違う』って感じでしょうか。そして今回の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を比べると、『だいたい一緒。でも全然違う』という風に感じました。言葉の矛盾は感じているのですがこれ以上の言葉は見つかりません。話の展開や使徒との戦闘など、大筋ではTV版に添っているのですが、誰の目から見てもTV版とは全然違っています。正直、「序」の時点ではただ映像を綺麗にしただけのリメイクだと思っていました。しかし「破」ではエヴァ自体を一度壊して再構築。そのときに現れたエヴァの新たな可能性。私はそこに面白さを見出してしまったのかもしれません。




ではそのエヴァの新たな可能性とは何なのか。私はこの「新劇場版」はエヴァありきの『2週目』だと思うようになりました。私個人の見解なんですが、アスカの『気持ち悪い』で幕を閉じた旧エヴァは『BADエンド』としか思えないんです。ほとんどみんな死んじゃったし。これは「旧劇場版」のシンジの心情からしてもそうだと思うんです。しかし今回の「新劇場版」は、旧エヴァが通ったルートから徐々に逸れ始め、「破」のラストでは明らかに違う展開になっています。これは庵野監督=シンジと見立て、「旧劇場版」で神となったシンジ(=神児)が閉じた世界を終わらせ、新たな終着点に辿り着くために世界を再構築した、という解釈もできるわけです。「EVER17」というゲームをやったことがある人はBWの位置に旧シンジが来た、と言ったほうが分かりやすいでしょうか。「新劇場版」が『2週目』であるという根拠は「破」のラストシーンでカヲルが言い放った『今度こそ、君だけは幸せにしてみせる』というセリフからも察することができると思います。これによりカヲルも『2週目』に気付いている、もしくはカヲル自身も観測者という解釈もできますね。つまり旧エヴァのエンディングを再び迎えないために、そしてシンジが幸せになるために、「新劇場版」のストーリーは変化していってるのだと思います。エヴァの新たな可能性とはそこを指します。だから上の方で遊びのつもりで書いた『綾波レイGOODエンド』もありえるわけです。シンジは旧エヴァで助けられなかったレイを自分自身の手で救ったこともそこに由来していると思います。



読み返してみると結構決めつけの多い独りよがりな解釈になってしまった気もしなくはないけどまぁいいか。
次回予告から考えるに、「Q」の展開は旧エヴァからさらに離れると思われます。その差異を楽しめるかどうか、旧エヴァと新エヴァは『同じ作品の別ルート』として受け止められるかどうかが見る側にも求められると思います。
実際、私も旧エヴァからどれだけ新しい可能性を見せてくれるのか楽しみで仕方ありません。
おそらく2年後と予想される「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の公開が待ち遠しいです。


そのときはもっとマリの出番を増やしてほしいなぁ。